事例から考える「失敗との向き合い方」~挑戦する経営者を支える税理士の役割とは~

こんにちは!福岡県久留米市の公認会計士・税理士、豊岡春樹です!

ランニングや単純作業をする際に、情報収集も兼ねて音声プラットフォーム「Voicy」を愛用しています。

先日、このVoicyが実施ある変更と、それに対するユーザーの反応を見て、私自身が事業や人との関わり方について深く考えさせられる出来事がありました。

今回はその件について、私が感じたことをお話ししたいと思います。

Voicyで何が起こったのか?

Voicyはこれまで、音声の再生速度を自由に変更できるようになっていましたが、先日、この仕様が変更され「1.5倍速以上の再生は有料プランへの加入が必要になる」と発表されました。
(※現在はユーザーの声を受け、この変更は撤回されています)

この発表直後、X(旧Twitter)などのSNSでは、ユーザーからの批判的なコメントが殺到していました・・。

「改悪だ」「今までありがとう、もう使いません」といった厳しい声や、中には誹謗中傷に近い投稿も見受けられました。

Voicy社 再生速度変更機能に関する重要なお知らせとお詫び

私が感じた「批判」と「意見」の境界線

このような状況を見て、私が率直に感じたのは「そこまで批判しなくても良いのではないか?」という思いでした。

もちろん、サービスに対する自分の考えを「意見」として伝えることは、サービスの改善と発展のために非常に重要です。

しかし、相手の人格や努力を否定し、必要以上に傷つけるような「批判」は、建設的な未来には繋がらないのではないかと感じます。

Voicy社の説明によれば、今回の変更は「8割以上のユーザーが1.2倍速以下で利用している」というデータに基づいた経営判断だったようです。

もちろん、事前に十分なアナウンスがなかった点は、ユーザーの反発を招いた大きな要因かもしれません。

しかし、ビジネスにおいて、時に判断を誤ってしまうことは誰にでもあるはずです。

人生がトライアンドエラーの連続であるように、会社経営もまた、挑戦と失敗の繰り返しなのではないでしょうか。

一度の失敗で見限らないことの大切さ

人生には波があり、誰しも調子の悪い時はあります。

そんな時に犯してしまったたった一度の失敗で、その人やサービスの本質まで見限ってしまうのは、あまりにもったいなく、少し冷たいように感じてしまうのです。

むしろ、そういう時こそ、建設的な意見を伝えつつ、その後の改善を見守り、寄り添う姿勢が大切なのではないかと思います。

これは、ビジネス上の関係だけでなく、あらゆる人間関係においても同じことが言えるのではないでしょうか。

もちろん、信頼を根底から揺るがすような裏切りや失敗は別です。

どこまでを許容できるかという基準は人それぞれですが、少なくとも挑戦した上での失敗に対しては、寛容でありたいと私は考えています。

税理士は、経営者の挑戦に寄り添う「伴走者」でありたい

このVoicyの一件は、そのまま経営者と税理士の関係にも当てはまると感じています。

経営者の皆様は、日々、不確実な未来に向かって様々な決断を下し、挑戦を続けています。

どんなに緻密な事業計画を立てたとしても、予期せぬトラブルや社会情勢の変化によって、計画通りに進まないことなど日常茶飯事です。

私は、そんな経営者の皆様にとって、単に決算書や申告書を作成するだけの存在でありたくないと考えています。

新しい挑戦がうまくいった時は共に喜び、もし思うような結果が出なかったとしても、その経験から学び、次の戦略を一緒に考え、共に走り続ける「伴走者」でありたいと思っています。

投稿者プロフィール

豊岡 春樹
豊岡 春樹
久留米市の若手公認会計士・税理士です!
freee会計を活用し、中小法人・スモールビジネスの記帳や確定申告の負担を軽減し、本業に専念できる環境づくりを支援しています。
創作活動に励む漫画家・同人作家の方からのご相談も多数いただいており、柔軟かつ丁寧な対応を心がけています。